2018.06.28

日本で農家民泊:未知なる体験

2018.06.28

日本で農家民泊:未知なる体験

Julien Loock | 2018年5月16日
【体験レポート】観光資源の多い他の国同様、日本にも増え続ける観光客を受け入れるための宿泊施設がたくさんある。あらゆる価格帯のホテルから外国人にもよく知られた旅館、ドミトリーやかの有名なカプセルホテルまで、幅広い選択肢がある(とは言え、予算によっては選択肢は随分限られるが)。

日本の観光宿泊施設を専門にしているStay Japanは、様々な宿泊施設を提供するために魅力的で変わったタイプの宿泊を紹介している。農家民泊だ。 東京のLepetitjournal.comはこのユニークなサービスを体験し、すっかり魅了されてしまった。滞在後、後ろ髪を引かれる思いで東京へ戻った。

 

日本での農家民泊のポイント

東京のホテルや京都の旅館、伊豆の民宿…これらは日本を体験したい数百万人の観光客が一度は泊まってみたい宿だ。都会での滞在ならこれらの宿はもちろん外せない。だが、もし目が眩むネオンや都会の喧騒や、観光客で溢れた京都の通りから遠く離れ、普通と違うことをしたいなら? うわべだけではない本当の日本を知りたい人々にとって、素晴らしい選択肢の一つになるのが農家民泊だ。農家は大抵街中から遠く離れた所にあるので時間が必要だが、ゆったりしながらワクワクする滞在を探しているなら、時間という概念にはとらわれず、都会からは離れなければならない。そのような人にとっては、Stay Japanの農家民泊は必ず忘れられない滞在になるだろう。

農家民泊は、息を呑むような景色の中で親切な地元の人々と交流し、本物の手作りの日本料理を味わいながら、田舎での生活を垣間見る真の経験になる。手伝うことが宿泊するための必要不可欠な要素であるウーフとは違うが、Stay Japanの農家民泊でも農家が専門とする仕事に参加することができる。義務でもなければ退屈な仕事でもない。体験交流だ。農家の人々は自分たちの日々の生活や、地域又は日本特有の知識や技術を喜んで見せてくれる。私たちの場合は、夕食のためのワラビを探すために長靴を履いて山肌を苦労しながら歩いたが、とても面白かった。他の農家の人々とトマトを植えたのも楽しかったし、特別で和気あいあいたる雰囲気ができた。大変だったが疲れるものではない。喜びを共有することが農家民泊でのテーマなのだ。

 

きめ細かな気遣い

Stay Japanの農家民泊によって、農業の世界に対する根拠のない先入観はどこかへ消えてしまうだろう。四国の高松空港で私たちを出迎えてくれたのは、エネルギーに満ち溢れ、にこやかで優しそうな女性だった。空港出迎えサービスは、出来るだけ交通機関の心配をしたくない旅行者にとっては願ってもないサービスだ。私たちが泊まる農家は徳島県の緑豊かな山々に囲まれたところにあった。美しい景色を見て、宿泊客は瞬く間に稀に見る静かな自然の中で牧歌的な構図に入り込む。

私たちが泊まった中島さんの農家は、私たちが抱いていたイメージにピッタリの所だった。明るい畳がある木造の家、自然に交流できる大きなキッチン、窓の外の景色を眺めながらくつろげる暖かいコタツ、落ち着いた静けさと和の雰囲気。しかし現代的なポイントも忘れられてはいない。短期の旅行者にとって快適な設備があるのはやはりうれしい。 Wi-Fi、新しいお手洗い、お手本になる清潔さ…「お客様は神様だ」という格言はしっかり守られている。あちらこちらに気配りが感じられ、胸が熱くなる。ハイクラスのコンシエルジュに近いとは言わないが、稀に見るほど大切にされている気になる。ご主人たちは常に忙しく働いていて、宿は隅々まで行き届いている。農業の仕事が始まると、色々なサイズの新しい長靴の中から自分に合ったものを選ぶ。手袋や靴下も宿泊客が汚れないように新しい。旅行者にとっては別世界だが、村の人々にとっても物珍しいらしく、躊躇せず、言葉を交わしたり写真を撮ったりしにやって来る。美しい四国の山岳風景の中でスターになったような時間だ。

 

巧みな食体験

和食は日本旅行から切っても切れないものだ。日本での冒険は、その土地の料理への果てしない欲望を満たす本格的なグルメ経験がなければ成しえない。 農家民泊はこの点も申し分ない。宿のご主人は本当に料理上手で、週末客を満足させるためには何も惜しまず、私たちは神様の様な待遇を受けた。ここでは幾度となく、料理教室、試食、おいしいおやつ、そして一家とのアットホームな食事へと移り変わっていった。近くの畑から取れた野菜を使った手作りの小皿料理が、愛情を込めて作られていて、私たちの舌を優しく包み、いつもほっぺたが落ちそうなほど美味しかった。私たちの心はいつも、大福、庭で取れた茶葉で入れられたお茶、イノシシの焼肉、そうめん、タケノコや手作り豆腐などの間で揺れ動くのだった。料理は初めてのものばかりで、コツを教えてもらったり、とても仲の良い家族のような雰囲気だ。もちろん滞在前にアレルギー等の問題があれば伝えておける。

何もかもが自分の家、または実家に居る感覚になるようにできている。このような雰囲気はこのタイプの宿泊特有のものだ(民宿でも同じようなことが言える)。食事の後は浴衣に身を包み、事前に敷かれた暖かく柔らかい布団にもぐり込む。夜は優しく、静かで休まる。

 

日本の田舎で一休み

農家民泊は、ますます増える熱狂的な観光客から離れて、真の日本的な経験をしたい外国人旅行者や日本に住む外国人にとって、めったにない機会だ。上にあげたような他にはないサービスや経験に加え、この隠れ家的な存在の農家民泊のもう一つのメリットが値段だ。一人一泊二食付き(ご主人たちは太っ腹で、他にもご馳走になることもある!)で平均7000円程と、質・値段・経験価値を考えると他とは比べ物にならない。普通とは違うことをしたい旅行者は、時間や旅程に余裕があるならこのタイプの宿泊施設を見過ごす訳にはいかない。

Stay Japanでは沖縄・鹿児島からここ徳島を通り、青森まで各地の色々な農家民泊を紹介している。言葉の問題はあまり心配することはない。もちろん英語は大都市の大きいホテル程通用しないが、農家民泊のアットホームな雰囲気で乗り越えられる。グーグル翻訳を使ったり、単語やジェスチャーで補えばいい。日本語が出来ればもちろんいいが、心のこもった会話で常に和気あいあいとしている。「思いやり」という世界共通語のおかげでお互いのことをもっと知りたくなる。寂しくなりながら帰りの荷物をまとめ、また飛行機で大都会の喧騒へと戻っていくのだった。


原文のフランス語の記事はこちらからご覧いただけます。

https://lepetitjournal.com/tokyo/sejour-ferme-japon-stay-japan

こちらでご紹介されている「農家民宿 中島」が取り上げられた2018年2月13日放映「ガイアの夜明け 光と影…「民泊」新時代!」のバックナンバーがこちらからご覧いただけます。

http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber4/preview_20180213.html

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