2018.07.03

有機農業や地方移住に興味があるなら一度は行きたい「福島東和地区」を楽しむための4スポット(後編)

2018.07.03

有機農業や地方移住に興味があるなら一度は行きたい「福島東和地区」を楽しむための4スポット(後編)

【取材レポート】(前編はこちら

︎農家のおやじの夢が詰まったワイナリー「ふくしま農家の夢ワイン」

JALの機内誌でピックアップされ、一泊30万円以上する豪華寝台列車「四季島」で提供されているワインを作っているのは、「ふくしま農家の夢のワイン」。

事前に連絡すれば、ワイナリーの見学をすることができます(電話:0243-24-8170)。

かつて稚蚕所として使われていた建屋を自分たちでリフォームしたという、地域の歴史が見える空間です。一見の価値があるので、ぜひ。

ことの発端は、2011年の東日本大震災でした。よく集まって飲んでいた酒好きの農家のおやじ8名が、震災を機に「今こそ、俺たちが夢見ていた“酒造り”を形にして、地域に活気を取り戻そう!」と立ち上がりました。

ワイン作りは外注せず、仕事の合間を縫って、山梨まで作り方を学びに行ったそう。荒れ放題となっていた桑畑を買い取り、そこにぶどうの種を植えていきました。

機械の購入など、多額の費用がかかるものには、国からの助成金を利用したそうです。「自分たちの『やりたい』という気持ちが最初にあり、そこに助成金を利用した形。『やらされ感』がないから、売上げが立たないときも楽しんで取り組めた。だからここまで続けてこれた」と、創業メンバーのひとり、熊谷さんは語ります。

生産されたワインは、ワイナリーで試飲・購入することもできます。

豪華寝台列車で提供されている「一慶」のほか、甘くて飲みやすい「グリーンシードル」や「kotori」などもオススメです。なお、これらのワインは、道の駅でも買うことができます。

 

◼︎地域20軒以上の民家が協力して取り組む、農家民宿

東和地区を訪れる際は、ぜひ農家民宿に宿泊してください。2018年6月現在、地区内に24 の農家民宿があり、それぞれ距離も近いので、興味があればいくつかの農家民宿に泊まってみて、お気に入りの一軒を見つけてみるのもいいと思います。

農家民宿では、里山の暮らしを体験できるほか、各農家さんの作業を手伝う「農業体験」や、畑で採れた野菜を使った料理や郷土料理などを楽しむことができます。

また、東和には「アルコール・ツーリズム」と呼ばれるおもてなし文化があり、各民家での夕食時には、地元産の日本酒やワイン、ビールなどのお酒を酌み交わしながら交流を深めることもできるんです。

お気に入りの一軒が見つかれば、まるで第2の故郷ができた気分に。実際、リピート客も多いそうです。

 

◼︎まとめ

民宿に一泊した翌日は、元気があれば午前中に近くの山に登って景色を楽しんだり、畑作業を手伝ったりして、そのあと二本松のほうに出て岳温泉に浸かって帰れば、十分にこのエリアを満喫できるでしょう。

 

また、今回は4点のみ紹介しましたが、冒頭でお伝えした通り、東和は「ドラマの多い」地域。

農業に興味がある人は、「地域資源循環センター」(地元農家がお金を出しあって作った堆肥作成の専門施設)を見学することで新たな発見があるでしょうし、移住に興味があれば、移住者が営む農家民宿に宿泊することで、何らかの気づきを得ることができるはず。

困ったことがあれば、道の駅が地域のハブになっているので、ここに問い合わせてみてください。

ぜひ自分の目で見て耳で聞き、五感でこの地域のポジティブさを感じに来てくださいね。


前編はこちら

東和地区がある、二本松市の農家民宿はこちら

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